
脳神経外科医 / AFRODE CLINIC 院長 — 道下 将太郎
2015年、東京慈恵会医科大学を卒業し、同大学病院で勤務。クリニックでは経営者や著名人など日常生活で高負荷を抱える人々に、薬に頼らない効率的な回復・予防医療を提供。科学的根拠に基づく安心安全な製品を提供するブランド「SECRET RECIPE」をプロデュースし、添加物不使用の食品やサプリメントを開発している。
「先生は普段、どんな1日を過ごしているんですか?」とクリニックの患者さんからよく聞かれます。今回は、予防医療を専門とする道下将太郎医師のリアルなルーティンを追いました。健康管理は特別なことではなく、日々の小さな選択の積み重ねだと分かるはずです。
記者本日は先生の1日のルーティンを伺います。
道下医師よろしくお願いします。「健康のために特別なことをしている」というイメージを持たれることもありますが、実際は普通の医師の生活です。ただ、いくつか優先順位を決めているところはあります。あと、「自分が患者さんに勧めていることを、自分でも実践できなければ説得力がないですよね」と思っています。だから生活そのものが、ある意味で予防医療の実験なんです。
Q1. 起床は何時頃ですか? 朝の最初のルーティンは?
記者起床時刻と朝一番のルーティンを教えてください。
道下医師平日は朝6時半起床です。起きてすぐにコップ1杯の常温水を飲みます。寝ている間の脱水を解消するためですね。それからカーテンを開けて朝の光を浴びる。これは患者さんにもいつもお伝えしている習慣ですが、私自身も毎朝欠かしません。
朝のルーティンで大事なのは、「体内時計のスイッチを入れる」こと。光、水、軽い動き。この3つを15分以内にこなすイメージですね。
Q2. 朝食はどんな内容ですか?
記者朝食のメニューは?
道下医師定番は無糖ヨーグルト+ナッツ+ベリー類、プロテインドリンク、ブラックコーヒーです。これでタンパク質20g、食物繊維、良質な脂質、ポリフェノールが揃います。
朝に時間がかからない、消化にも軽い、そして血糖値スパイクを起こしにくい。3つの条件を満たしているのでこれに落ち着いています。プロテインは私が監修している SECRET RECIPE のものです。植物性なので朝の胃にも軽く、毎日続けやすいですね。「自分が毎日飲み続けられないものは、患者さんに勧められない」という基準で開発したので、私自身が一番のヘビーユーザーかもしれません。
Q3. 出勤前の運動や習慣はありますか?
記者出勤前にやっていることは?
道下医師朝はジムには行きません。代わりに1駅分(約1.5km)歩いて通勤することにしています。これで朝の有酸素運動と日光浴が同時に済む。ジムだと続かない人でも、通勤に組み込めば継続率が圧倒的に違います。
歩きながら音声でその日のスケジュール確認や論文をチェックすることもあります。「ながら時間」を活用するイメージですね。
Q4. クリニックでの午前の診療はどんな感じですか?
記者午前中の診療内容を教えてください。
道下医師9時から外来を開始します。1日に20〜30名の患者さんを診察します。当院は予防医療がメインなので、急病の方より「健康診断で気になる項目があった」「漠然と疲れが取れない」といった相談が多いんですね。
午前は新患の方の問診と検査計画に時間をかけます。問診で30分以上お話を伺うこともあります。「症状を見て薬を処方する」のではなく、「ライフスタイルを見て根本原因を探る」という診療スタイルです。
Q5. 昼食はどうしていますか?
記者昼食メニューは?
道下医師外食が多いです。完璧に手作り、というのは現実的ではないので、「外食での選び方ルール」を決めています。
- 主菜はタンパク質メイン
魚定食、鶏むね肉、卵料理を優先。揚げ物は週1まで。
- 野菜の小鉢を必ず追加
サラダ、お浸し、味噌汁の具で食物繊維を確保。
- 炭水化物は半量
「ご飯少なめ」を最初から伝えるか、半分残す。完全カットはしない。
南青山周辺は健康志向の店が多いので、私自身もよくランチで利用します。表参道〜外苑前エリアは、ヘルシー系の店舗が他のエリアよりも明らかに密度が高いので、立地に助けられている部分はあります。食べる順番は野菜 → タンパク質 → 炭水化物の順。これだけで午後の眠気が全然違いますね。
Q6. 午後の診療と仕事の合間に意識していることは?
記者午後の過ごし方は?
道下医師午後は再診の方や、検査結果の説明、栄養指導が中心です。診療と診療の間の10分の隙間時間にスタッフと立ち話で打ち合わせする、ストレッチをする、というのを意識しています。
長時間座り続けるのは医師にとっても良くありません。30分に1度は立つ、これは外来診療中も意識しています。
Q7. 間食や水分補給はどうしていますか?
記者日中の水分補給や間食について教えてください。
道下医師水は1.5〜2L/日を意識しています。常温水かハーブティー。コーヒーは午前中の2杯まで、午後はカフェインを避けるようにしています。睡眠の質に影響するからですね。
間食をする場合はナッツかチョコレート(カカオ70%以上)。これも血糖値を急上昇させない選択肢です。クッキーや菓子パンは「絶対ダメ」ではなく「優先順位を下げる」というスタンスです。
Q8. 仕事終わりの過ごし方は?
記者診療後の過ごし方は?
道下医師19時頃に診療が終わります。週に2回はジムで筋トレ(40分程度)を入れています。スクワット、ベンチプレス、デッドリフトの基本3種目だけ。これで全身の主要筋群がカバーできます。
運動しない日は、論文を読んだり、SECRET RECIPEの新製品開発のミーティングが入ります。1週間の中でメリハリを付けて、毎日同じことをやらないようにしているのもポイントです。
Q9. 夕食と就寝前のルーティンは?
記者夕食と就寝前について教えてください。
道下医師夕食は20時までに済ませます。魚または鶏肉 + 大量の野菜 + 少量の炭水化物が定番です。お米は朝より夜のほうが少なめ。これだけでも翌朝の体重・コンディションが安定します。
就寝1時間前からはスマートフォンを見ない、軽くストレッチをする、ぬるめのお風呂に浸かる。就寝23時前後を目標にしています。「7時間睡眠を死守する」のが私の予防医療の根本です。これを崩すと翌日のパフォーマンスが落ちるのは自分でもよく分かります。
Q10. 最後に読者へのメッセージをお願いします。
記者最後にメッセージをお願いします。
道下医師ご覧いただいた通り、私自身も特別なことはしていません。「光・水・タンパク質・歩く・睡眠」。これだけです。ただし毎日続けています。
予防医療は、特別な施術や高価なサプリよりも、日々の小さな選択の質を上げることが本質です。皆さんも、自分の1日を一度見直してみてください。「変えやすい1つ」から始めて、それが習慣化したら次の1つを足す。これが続く方の共通点です。AFRODE CLINICでも、患者さんと「どの1つから変えるか」を一緒に決めるところから栄養指導をスタートします。完璧主義ではなく、一歩主義で。
参考文献
- Pittendrigh CS, Daan S. A functional analysis of circadian pacemakers in nocturnal rodents. J Comp Physiol. 1976;106(3):223-355.
- Lee IM, et al. Effect of physical inactivity on major non-communicable diseases worldwide. Lancet. 2012;380(9838):219-29.
- Hirshkowitz M, et al. National Sleep Foundation’s sleep time duration recommendations. Sleep Health. 2015;1(1):40-43.

