
「お祝いのお菓子を贈りたいけれど、相手のお子さんに卵アレルギーがあると聞いた」
「職場の差し入れ、アレルギーの人がいても一緒に食べられるものにしたい」
お菓子のプレゼントは、気軽に気持ちを伝えられる贈りものです。そのぶん、相手やその家族に食物アレルギーがあるとわかると、何を選べばいいのか迷ってしまいます。
今回は AFRODE CLINIC 代表医師・道下将太郎先生に、卵アレルギーなど食物アレルギーがある人へお菓子を贈るときの考え方を聞きました。
Q1. 卵アレルギーの人にお菓子を贈るとき、まず何をすればいい?
記者相手に卵アレルギーがあるとわかったとき、まず何をすればいいでしょうか。
道下医師「いちばん大切なのは、事前に聞くことです。“卵アレルギー”と一言で言っても、加熱した卵なら食べられる人もいれば、注意書きのある商品まで避けている人もいます。卵のほかにも避けている食物があるかもしれません。どこまで避けているかは、本人や家族にしかわからないんです。」
記者聞きにくい、と感じる人も多そうです。
道下医師「“好みやアレルギーで避けているものはありますか”と聞けば、自然に伝えてもらえることが多いと思います。アレルギーがある人にとっては、聞いてもらえること自体がうれしい、という声もよく聞きます。」
Q2. 事前に聞けないときは、どうすればいい?
記者サプライズのプレゼントや、相手の家族のことまでは聞けない場合もあります。
道下医師「そういうときは、無理に“アレルギーに配慮したつもり”のお菓子を選ぶより、相手が自分で判断できる形で渡すことを優先してほしいですね。
原材料とアレルゲンの表示がきちんとついた商品を選ぶ。そして“食べられるかどうか、表示を見て判断してね”と一言添える。贈る側が“これなら大丈夫”と決めてしまわないことが大切です。」
Q3. 「卵不使用」と書かれたお菓子なら、贈っても大丈夫?
記者「卵不使用」と書かれたお菓子を選べば、安心して贈れますか。
道下医師「選ぶときの大きな手がかりになります。ただ、“卵を使っていない”ことと“卵が一切混ざらない”ことは、同じ意味ではありません。
“同じ工場で卵を含む製品を製造しています”といった注意書きを避けている人もいますし、その注意書きはメーカーが任意で書いているもので、書かれていなくても混入の可能性がゼロとは限りません。だからこそ、最後に判断するのは食べる本人だ、という前提で選ぶのがいいと思います。」
Q4. 表示を確認しやすいのは、どんなお菓子?
記者贈る側として、選びやすいお菓子の条件はありますか。
道下医師「一つは、原材料とアレルゲンの表示がきちんとついていること。店頭で量り売りしているお菓子や手づくりのお菓子は、相手が自分で確かめることができません。
もう一つは、個包装になっていること。一つずつ表示がついていたり、食べる量を調整しやすかったりするので、家族のなかでアレルギーがある人とない人がいても分けやすいんです。」
記者箱から出して、きれいに詰め替えて渡すのはどうでしょう。
道下医師「見た目はすてきですが、表示が外れてしまうので、アレルギーがある人に贈るときは避けたほうがいいですね。表示がついたまま渡すのも、立派な思いやりです。」
Q5. 職場や集まりで配るお菓子は、どう選べばいい?
記者職場の差し入れや集まりのお菓子で、気をつけることはありますか。
道下医師「大勢で分けるときは、アレルギーがある人が“自分だけ食べられない”状況になりやすいんです。卵・乳・小麦を使っていないお菓子のように、多くの人が一緒に選べるものを用意するのは一つの方法です。
ただ、それでも食べるかどうかは本人が決めること。“みんなで同じものを”と勧めすぎず、表示を見て選べるようにしておく。食べなかったとしても、気にしないでいい雰囲気をつくることも大切だと思います。」
Q6. 受け取った側が食べられなかったら?
記者せっかく選んでも、相手が食べられないこともありますよね。
道下医師「それは仕方のないことです。アレルギーがある人は、少しでも不安があれば食べない、という判断をすることもあります。それは体を守るための大切な判断です。
贈る側が気にしすぎる必要はありませんし、“食べてみて”と勧めないこと。その気づかいがあれば、気持ちはちゃんと伝わると思います。」
まとめ:アレルギーがある人へのお菓子のプレゼントは「本人が判断できる形」で
卵アレルギーなど食物アレルギーがある人へお菓子を贈るときに大切なのは、
- できるだけ事前に、何をどこまで避けているかを聞くこと
- 聞けないときは、表示がついた商品を選び、本人が判断できるように渡すこと
- 「卵不使用」でも混入の可能性はゼロとは限らないと知っておくこと
- 個包装で、表示がついたまま渡すこと
- 食べるかどうかは本人に任せ、勧めすぎないこと
選ぶ手間をかけたこと自体が、相手への何よりの気づかいになるはずです。
編集部より|卵・乳製品・小麦粉を使わない焼き菓子のギフト
最後に、編集部から一つご紹介です。
南青山のカフェ「L for You(エルフォーユー)」の焼き菓子は、卵・乳製品・小麦粉を使わずにつくられています。原材料表示のついた個包装の焼き菓子を、オンラインショップからギフトとして贈ることができます。原材料の選定と製法の設計には、AFRODE CLINIC が監修として関わっています。
※小麦粉は使用していません。厨房で小麦を扱うことはありません。卵・乳製品も使用していません。ただし、原材料がつくられる場所の近くで卵・乳製品・小麦を扱っている場合など、原材料由来の微量の混入(コンタミネーション)までは否定できません。
※クルミ・アーモンドなどのナッツや、大豆を使用している商品があります。
※原材料は商品ごとに異なります。ご購入の前に、各商品ページの原材料表示をご確認ください。
参考文献
- 消費者庁「食品表示基準について」/「加工食品の食物アレルギー表示ハンドブック」
- 日本小児アレルギー学会 食物アレルギー委員会「食物アレルギー診療ガイドライン2021」
