
「保育園に入るけれど、子どもの食物アレルギーのことをどう伝えればいい?」
「誕生日会や遠足のお菓子、アレルギーがある子がいるときは何を持たせればいい?」
保育園や幼稚園では、おやつや行事のお菓子など、家庭の外で食べる機会が増えます。食物アレルギーがある子の親にとっても、ほかの子の親にとっても、気になる場面が多いのではないでしょうか。
今回は AFRODE CLINIC 代表医師・道下将太郎先生に、保育園・幼稚園でのお菓子と食物アレルギーについて聞きました。
Q1. 食物アレルギーがある子が入園するとき、園には何を伝えればいい?
記者入園するとき、園には何を伝えればいいでしょうか。
道下医師「原因の食物、どこまで避ける必要があるか、症状が出たときにどうするか。この3つが基本です。
保育所では、医師が記入する“生活管理指導表”という書類をもとに、園と家庭で対応を話し合う仕組みが国のガイドラインで示されています。口頭で伝えるだけでなく、主治医の診断にもとづいた情報を書面で共有しておくと、園の先生も対応しやすくなります。」
記者処方されている薬がある場合は?
道下医師「症状が出たときの飲み薬や、自己注射薬(アドレナリン自己注射薬)を処方されている場合は、園で預かってもらえるか、どこに置くか、誰が対応するかを事前に相談しておいてください。」
Q2. 保育園・幼稚園に持たせるお菓子は、どう選べばいい?
記者遠足などで、お菓子を持たせる機会もありますね。
道下医師「まずは園のルールを確認することです。お菓子の持ち込みを決めている園もあれば、決まったものだけにしている園もあります。
持たせる場合は、原材料とアレルゲンの表示がついた市販のお菓子を、表示がついたまま持たせるのがいいと思います。園の先生が確認しやすくなりますし、ほかの子が誤って口にしたときにも中身がわかります。」
Q3. 誕生日会や持ち寄りのお菓子は、どう考える?
記者誕生日会や行事で、お菓子を持ち寄ることもあります。アレルギーがある子がクラスにいる場合、ほかの親は何に気をつければいいでしょう。
道下医師「いちばん安心なのは、園の方針に従うことです。持ち寄りをしない、園で用意したものだけにする、という園も増えています。
持ち寄る場合でも、手づくりのお菓子や表示のないお菓子は、食べられるかどうかを確かめようがありません。表示のついた市販のお菓子を選ぶ、事前に先生に相談する。それだけでも、アレルギーがある子と親にとっては大きな安心につながります。」
Q4. お菓子の交換や分け合いは、避けたほうがいい?
記者子ども同士で、お菓子を交換したり分け合ったりすることもあります。
道下医師「小さい子は、自分で表示を確認することができません。食物アレルギーがある子がいる場では、お菓子の交換や分け合いは避けたほうがいいと思います。
これはアレルギーがある子を特別扱いするということではなく、みんなが安心して楽しむためのルールです。家庭でも“お菓子はもらったら先生やおうちの人に見せてね”と伝えておくといいですね。」
Q5. 初めて食べるものを、園で食べさせないのはなぜ?
記者「初めて食べる食物は、園ではなく家で」と言われることがありますね。
道下医師「はい。初めて食べたものでアレルギーの症状が出ることがあるからです。園で初めて食べて症状が出ると、原因がわかりにくく、対応も難しくなります。
国の保育所向けのガイドラインでも、園で初めて食べる食物をできるだけなくすことが求められています。新しい食物は、まず家庭で、体調のよいときに少しずつ試す。そのうえで園に伝える、という順番が基本です。」
Q6. 食べられる範囲が変わったら、園にはどう伝える?
記者成長とともに、食べられるものが増えることもありますよね。
道下医師「食べられる範囲は、主治医の診察や検査で変わっていきます。変わったときは、主治医に書類を書き直してもらい、園に伝えてください。
逆に、家で新たに症状が出た食物があれば、それもすぐに共有します。園と家庭で同じ情報を持っておくことが、子どもを守るいちばんの方法です。」
まとめ:保育園・幼稚園のお菓子は「園と家庭で同じ情報を持つ」こと
保育園・幼稚園でのお菓子と食物アレルギーで大切なのは、
- 原因の食物・避ける範囲・症状が出たときの対応を、主治医の書類をもとに園と共有すること
- お菓子を持たせるときは園のルールに従い、表示のついたまま持たせること
- 誕生日会や持ち寄りでは、手づくりや表示のないお菓子を避け、先生に相談すること
- 子ども同士のお菓子の交換・分け合いは避けること
- 初めて食べる食物は家庭で試し、食べられる範囲が変わったら園に伝えること
子どもが安心して園での時間を楽しめるように、園と家庭がチームになることが大切です。
編集部より|卵・乳製品・小麦粉を使わない焼き菓子のギフト
最後に、編集部から一つご紹介です。
南青山のカフェ「L for You(エルフォーユー)」の焼き菓子は、卵・乳製品・小麦粉を使わずにつくられています。原材料表示のついた個包装の焼き菓子を、オンラインショップからギフトとして贈ることができます。原材料の選定と製法の設計には、AFRODE CLINIC が監修として関わっています。
※小麦粉は使用していません。厨房で小麦を扱うことはありません。卵・乳製品も使用していません。ただし、原材料がつくられる場所の近くで卵・乳製品・小麦を扱っている場合など、原材料由来の微量の混入(コンタミネーション)までは否定できません。
※クルミ・アーモンドなどのナッツや、大豆を使用している商品があります。
※原材料は商品ごとに異なります。ご購入の前に、各商品ページの原材料表示をご確認ください。園へお菓子を持たせる際は、園のルールに従ってください。
参考文献
- 厚生労働省「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019年改訂版)」
- 日本小児アレルギー学会 食物アレルギー委員会「食物アレルギー診療ガイドライン2021」
- 消費者庁「加工食品の食物アレルギー表示ハンドブック」
