
「タンパク質は一日に何g必要?」
筋トレを始めた人なら、一度は気になるテーマではないでしょうか。
インターネットには、
「体重×1.5g必要」
「体重×2gが目安」
「筋トレするならもっと必要」
など、さまざまな情報があります。
では、実際にはどのくらい摂ればよいのでしょうか。
今回は少し視点を変えて、日々トレーニングを欠かさない医師は、タンパク質をどのように考えているのかというところから掘り下げます。
AFRODE CLINIC代表医師・道下将太郎先生に、普段の考え方を聞きました。

Q1. 毎日トレーニングする医師は、タンパク質をどう意識している?
道下先生は日常的にトレーニングを行っています。
無駄を削ぎ落とした身体づくりを続けるためには、運動だけではなく、食事や睡眠など日々の生活そのものが重要になります。
そこでまず聞いてみました。
記者毎日トレーニングするうえで、タンパク質はかなり意識されていますか?
道下医師「意識はしています。
ただ、タンパク質だけを考えているわけではありません。
トレーニングをしていると、“筋肉をつけたいからタンパク質”となりやすいんですが、身体を作るにはタンパク質だけでは足りません。
結局、食事全体を見る必要があります。」
ここが、タンパク質を考えるうえで意外と重要なポイントです。

Q2. タンパク質は一日に何g必要?
タンパク質について検索すると、具体的な数字がたくさん出てきます。
しかし、必要量は全員同じではありません。
体重はもちろん、身体活動量、年齢、食事量、健康状態などによっても考え方が変わります。
運動をしている健康な成人を対象とした研究では、レジスタンストレーニングによる筋肉量の増加を考えた場合、タンパク質摂取量が増えることで効果が高まるものの、一定量を超えると追加的な効果が小さくなることが報告されています。
道下医師「“1日何g”という数字だけを見るのではなく、自分が今どのくらい食べているのかを把握することが先だと思います。」

Q3. タンパク質は、どう摂ればいい?
では、具体的にどう考えればいいのでしょうか。
ポイントは、一日の総量だけでなく、食事全体のバランスを見ることです。
例えば、
- 朝
卵・乳製品・大豆製品など
- 昼
肉・魚などを使った主菜
- 夜
魚・肉・大豆製品など
というように、普段の食事からタンパク質を摂取する。
不足する部分があれば、プロテインなどを利用する。
道下医師「プロテインは便利ですよね。
ただ、“プロテインを飲むこと”が目的になってしまうと違います。
食事で足りていれば無理に追加する必要はないし、忙しいときに不足分を補うために使うのは合理的だと思います。」

Q4. 筋トレをしない人も、タンパク質を意識したほうがいい?
ここで気になるのが、
「筋トレをしない人もタンパク質を意識したほうがいいの?」
という疑問です。
答えは「はい」。
タンパク質は筋肉を増やすためだけの栄養素ではありません。
筋肉、皮膚、臓器など、身体を構成するさまざまな組織に関係しています。
つまり、タンパク質は「筋トレをする人のための栄養素」ではなく、すべての人に必要な基本的な栄養素です。

道下先生が「タンパク質だけ」をすすめない理由
身体づくりを意識すると、タンパク質に目が向きます。
しかし、そこに偏りすぎるのも問題です。
道下医師「タンパク質を増やすことばかり考えて、野菜や果物、炭水化物、脂質などを極端に減らしてしまうのはおすすめしません。
身体を動かすためのエネルギーも必要ですし、ビタミンやミネラルも必要です。
結局、“バランス”というところに戻ってきます。」

Q5. タンパク質の次に考えたい栄養素は?
タンパク質を十分に摂取することを意識する。
その次に考えたいのが、タンパク質以外の栄養素です。
筋肉を作ることだけを目的にするのではなく、日々の健康を維持するという視点では、ビタミン・ミネラルを含めた食生活全体を考える必要があります。
SECRET RECIPEでは、そのような日常の栄養管理を補助する選択肢として「マルチビタミン&ミネラルズ」を展開しています。
もちろん、こちらも食事の代わりになるものではありません。

まとめ:数字を追うより、自分の生活を見る
タンパク質は一日にどれくらい必要なのか。
この問いに対して、全員に当てはまる一つの数字を提示することはできません。
だからこそ、
「自分はどれくらい運動しているのか」
「普段何を食べているのか」
「食事からどれくらいタンパク質を摂っているのか」
を知ることが第一歩になります。
毎日トレーニングを続ける道下先生が大切にしているのも、特別な方法ではなく、こうした基本的な積み重ね。
身体づくりは、結局のところ毎日の生活から始まっているのかもしれません。
参考文献
- Morton RW, et al. A systematic review, meta-analysis and meta-regression of the effect of protein supplementation on resistance training-induced gains in muscle mass and strength in healthy adults. British Journal of Sports Medicine. 2018;52(6):376-384.
- National Academies / Dietary Reference Intakes for protein and amino acids.
※タンパク質の必要量は年齢、性別、体格、身体活動量、健康状態などによって異なります。腎臓の病気などで食事制限を指示されている方は、主治医にご相談ください。本記事は栄養に関する一般的な情報を紹介するものであり、個別の診断・治療・栄養指導を目的とするものではありません。
